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食事の支度をラクにする「時短料理」のコツ&子どもの食事に取り入れるポイント

2025.07.23
食と生活

作り置き食材

子どもの健やかな成長に、栄養バランスの取れた食事は欠かせません。しかし仕事に家事、子育てと忙しい中で、栄養バランスの整った食事を毎日・毎食作るのは大変ですよね。特に仕事を終えてからの夕飯の支度は、まさに一刻を争う状態です。お腹が空いた子どもをなだめながら、なるべく早く食事を用意しなければなりません。

そんな中で注目を集めているのが「時短料理」です。今回は子どもの食事に時短料理を取り入れるポイント、時短料理術を紹介していきます。

効率よく美味しいご飯を作る!時短料理とは?

「時短料理」とは食事の準備から後片付けまでを、ラクに、短い時間でできる料理のこと。日々仕事に家事に忙しい共働き子育て家庭が増えている中、「効率よく美味しいご飯を作る方法」として注目を集めており、SNSなどでも多種多様な時短レシピや料理の時短ワザが投稿されています。

時短料理術はさまざまありますが、大きく「レシピ・料理手順の工夫」「時短アイテムの活用」の2つに分けて考えることができます。

レシピ・料理手順の工夫

「簡単なレシピを使用する」「茹でずにレンジで加熱する」「包丁を使わずハサミを使う」といった、簡単・効率的に料理をするための工夫・コツを使った時短料理術です。

代表的なのは、少ない工程で効率的に料理ができる秘訣が詰まった「時短レシピ」の活用です。それ以外にも「洗い物が少なくなるよう、まな板が汚れないものから切る」などの、日常的に行なっているちょっとした工夫も時短料理術の1つです。

時短アイテムの活用

下拵えが済んだ食材

世の中にさまざまある時短アイテムを使った時短料理術です。料理のための主な時短アイテムには、調理工程をラクにする「調理器具」、食事の支度そのものをラクにする「調理済み食品・合わせ調味料」があります。

調理器具には、スライサーやみじん切り器などの便利グッズ、炊飯器や電子レンジ、時短料理に特化した調理家電までさまざまなものが含まれます。調理済み食品・合わせ調味料には半調理食材、冷凍食品、ミールキット、お惣菜、「○○の素」などがあります。

子どもの食事に時短料理を取り入れるコツ

子どもの成長のために、主食・主菜・副菜が揃った栄養バランスの良い食事を準備しようと思うと、どうしても手間がかかってしまうもの。ここでは栄養を考えつつ、うまく子どもの時短料理を取り入れるポイントを紹介します。

作り置きおかずや冷凍野菜・カット野菜で簡単に栄養をプラス

時間がなくて品数が用意できない時用に、洗うだけ・解凍するだけで食卓に並べられる食材やおかずを常備しておけば、簡単に栄養をプラスできます。

  • 野菜:
    ミニトマトやきゅうりなど、そのまま食べられる野菜を常備しておき、野菜が足りないときにプラス
  • 卵:
    たまごかけご飯、ゆで卵など、いつもの食事にプラスして、たんぱく質を手軽に取り入れる
  • 作り置き:
    ひじきなど冷凍が可能なものを一度に大量に作って小分けに冷凍し、簡単に一品をプラス

市販の冷凍野菜の常備もオススメ。バリエーションも豊富で、なおかつ急速凍結しているために栄養価も優れています。味噌汁や炒め物などにプラスすることで、簡単に栄養を摂取できます。

週末にまとめてカット野菜を作っておくのも時短に効果的です。その際には、カットした上で塩もみして冷蔵保存しておくと、そのままサラダや酢の物に活用できるため、より使い勝手が良くなります。

調味料を兼ねた食材で、味つけをシンプルに

ポトフ

味つけは料理の肝ですが、複数の調味料を使うと手間がかかりますよね。子どもの食事を薄味で仕上げたい場合、1から出汁を取るのにも時間がかかります。

そんなときは、「さしすせそ(さとう・しお・酢・しょうゆ・味噌)」の調味料を基本にしつつ、野菜やベーコン、しいたけなどの旨み成分を持つ食材を、具材兼調味料として活用するのがオススメです。大人と子どもで味付けを変えたい場合は、子どもの分を取り分けて野菜を増やすことで、薄味かつ旨みたっぷりに仕上がります。

ワンプレート+お惣菜アレンジ

ワンプレートランチ

品数多く作れないときは、カレーやロコモコ、親子丼など、一皿で肉や野菜をバランスよく摂取でき、なおかつ子どもも好きなメニューを用意してみましょう。ワンプレート料理は洗い物が少なくなるのもメリットです。

といっても、これらの料理を1から作るのは時間がかかりますよね。そんなときに便利なのがお惣菜アレンジです。例えばお惣菜のポテトサラダをロコモコにのせたり、お惣菜のカツを卵でとじてカツとじ丼にしたりと、お惣菜を部分的に取り入れることで、簡単かつ満足の1品が完成します。

子どもには先に副菜を食べてもらう

時短料理術とは少し違いますが、ゆとりを持って料理をするための工夫です。子どもに先に副菜を出すことで、主食・主菜の準備に余裕が生まれます。

もちろん「すべての料理を食卓に並べて、皆で一緒に食べたい」「食べる順番の作法をしっかり教えたい」といった気持ちもあるでしょう。しかしもしそれによってゆとりがなくなる、あるいは待っている間に子どもがおやつを食べてしまうといったことがあると、せっかく頑張って料理を作っても楽しい食事時間にできなくなるかもしれません。親子ともにゆとりを持って食事のときを迎えるために、簡単に食べられる副菜で時間をつなぐのも1つの手といえます。

子どもの食事に時短料理はNG?懸念点とポイントを解説

時短料理を取り入れることが、子どもに成長にとって良いことなのか不安や罪悪感を感じてしまう方もいるかもしれません。ここでは主な子どもの食事に時短料理を取り入れる懸念点と、それに対する考え方のポイントを解説します。

「栄養バランスが心配」:1回の食事で完璧に整えなくてOK

おにぎり

毎回の食事で主食・主菜・副菜を揃えなければと考える方も多いでしょう。しかし重要なのは品数ではなく、栄養バランスです。例えば混ぜご飯(主食+副菜)などの混合食を取り入れることで、時短と栄養を両立できます。品数を揃えることも大切ですが、食事全体で栄養バランスが整えることを意識すると良いでしょう。

もっというと、毎回の食事で栄養バランスを整える必要はありません。栄養バランスには「3日単位で考える」という考え方もあります。忙しくてあれこれ用意する時間がないときは、主食・主菜だけでもOK。3日単位で補うようにすれば、栄養素の不足を防ぐことができます。

ただし子どもの成長にとって、3食欠かさず、適切な食事量を摂取することは非常に重要な要素です。1食での栄養バランスを完璧に整えるのが難しいときにも、朝食を抜かない、子どもの成長に合わせた食事量を用意するといったことは心がけるようにしましょう。

「時短レシピのレパートリーが少ない」:定番料理をアレンジ&副菜をパターン化

ホットプレートオムレツ

食事作りのときにいちいち時短レシピを調べて作るのはかえって非効率ですよね。とはいえレシピを見なくても作れる時短料理ばかりだと、必然的にレパートリー不足に陥りがち。特に子どもが喜ぶ時短料理となるとなおさらです。

そんなときには、子どもが好きな定番の時短料理をいくつかストックしておいて、材料・味付けを変えるだけでもOKです。例えばおにぎらず(握らないおにぎり)の具のバリエーションを増やすなどが考えられます。

また、副菜はパターン化して、主菜だけ変えていくのも良いでしょう。毎週同じになってしまわないように副菜のパターンをそれぞれ8種類用意し、主菜だけ変えていくようにすれば、メニューを考える手間が省け、なおかつマンネリ化を防ぐことができます。その際には週末に副菜を作り置きをしておくと、さらに時短となります。

「市販品の栄養・添加物が気になる」:原材料・産地を確認し、安心できる食品を取り入れる

冷凍食品や惣菜などを使用する場合、手作りに比べて栄養や添加物が気になるかもしれません。食品表示を確認し、栄養成分や添加物を確認することで、自分にとって安心できる食品を選ぶことができます。またすべての加工食品の主原料については、原産地も明記されているため、主原料が国産かどうかを確認することも可能です。

まとめ

時短料理は、食事を作る時間を早くするためだけのものではなく、忙しい中で心の余裕を生み、家族楽しく食事をするためのものです。さまざまな便利グッズや時短のアイディアはありますが、それによって負担が増えてしまうのであれば意味がありません。

例えば平日の時短のために、週末下ごしらえや作り置きの作業に追われるのであれば、かえって疲れてしまいますよね。「楽しい・美味しい・栄養・ゆとり」のバランスを取るために、時短料理を上手く利用していきましょう。

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