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子どもの成長にも嬉しい!ギルトフリーなおやつ

2025.05.14
健康

お菓子を食べる幼児

「3時のおやつ」と聞くと、どのようなことを思い浮かべますか?子どもにとっても大人にとっても、おいしいおやつを食べられるちょっとした楽しみの時間をイメージされる方も多いのではないでしょうか。

一方でおやつといえば甘いお菓子、スナック菓子のイメージもあるため、親として子どもにおやつを与える際にはついつい罪悪感を覚える方もいるかもしれません。しかし実はおやつは、子どもの成長に必要な栄養を補うために重要な役割を果たしているのです。

今回は子どもにとってのおやつの役割や、上手なおやつとの付き合い方のポイント、そして大人も子どもも一緒に楽しめるギルトフリーなおやつの例を紹介していきます。

「おやつ=お菓子」は間違い!おやつの本来の役割

母親と子供が一緒におやつを楽しむ様子

「おやつ」の語源は午後2時から4時までの間にあたる「八刻(やつどき)」に軽食を食べていたという江戸時代の食習慣に由来します。食事と食事の間隔の理想は4、5時間とされていますが、昼食から夕食にかけてはそれ以上の時間が空いてしまうことも少なくありません。そんなときに小腹を満たすための役割を果たすのが「おやつ」というわけです。

つまり「お菓子=おやつ」ではないということ。実際、子どものおやつにお菓子ではなくうどんやおにぎりなどの軽食を出す保育園もあります。どうしても嗜好品のイメージが強く “余分な食事”と思われがちなおやつですが、夕食時の食べ過ぎを防ぐ効果もあり、上手に付き合うことで適正な食事量を守る役割も果たしてくれます。

子どもにとってのおやつは必要な栄養素を補う「捕食」として重要

ダイニングでおやつを頬張る家族

特に子どもにとってのおやつは小腹を満たすだけでなく、必要な栄養素を補う「捕食」として重要な役割を持っています。胃袋が小さい幼児は、1回の食事量に限界があります。そのため、3食で摂りきれない栄養の「捕食」としておやつを摂取し、成長や活動のためのエネルギーや栄養を補うことが重要となるのです。

また子どもに限らず、おやつの時間は心と体のリフレッシュの時間としての役割も持っています。忙しい中でもほっと一息ついて子どもと一緒におやつを食べる時間は、大人のストレス緩和や家族間のコミュニケーションのためにも大切です。

子どもにおやつをあげる際のポイント

家事や在宅での仕事中の忙しいときに子どもに「お腹がすいた!」と言われると、ついつい手軽なお菓子を食べさせてしまいがち。しかしいくら子どもの成長に必要なものだとしても、もちろん子どもが求めるままにおやつをあげていて良いわけではありません。子どもの健全な成長のための上手なおやつとの付き合い方を解説します。

ポイント1:適切な量を与える

おやつを頬張る子供と両親

おやつの弊害として最も懸念されるのが肥満につながること。おやつをあげる際には量への注意が必要です。

具体的には、子どもの場合1日に必要な総エネルギー量の10〜20%に抑えるのが良いとされています。農林水産省のホームページでは200kcal以内を目安にすることが推奨されています。2歳まではさらに少ない150kcalまでに抑えた方が良いでしょう。

量を決めておやつを与える際には、1日分だけお皿に出すのが食べ過ぎを防ぐポイント。おかわりはさせず、「お皿に出した分だけ」をルールにして量を守るようにしましょう。

ポイント2:時間を決めて与える

おやつの時間を指す時計と子供

量と同時に大切なのが、おやつの時間を決めることです。時間を決めずにだらだら食べると食後の歯磨き習慣がうまくつくれず虫歯の原因になります。また夕食前におやつを食べたせいでご飯を残すようなことになると、必要な栄養素が摂取できず本末転倒に。結局夜にお腹がすいて寝る前に食べてしまうと、生活リズムも崩れてしまいます。

おやつを食べてから次の食事までは、2、3時間あけるのが適切とされています。できるだけ3食のリズムと合わせて毎日のおやつの時間も固定するのがベストです。習い事などの関係で夕食が遅くなる場合は、食事代わりとなるおやつをあげ、代わりに夕食はやや軽めにするなど調整すると良いでしょう。

ポイント3:食事で補いづらい栄養素を与える

キウイフルーツとヨーグルト

子どものエネルギー源となる炭水化物を中心に、食事だけでは不足しがちな栄養素を組み合わせたおやつとするのが理想です。具体的には子どもの歯や骨の成長に欠かせないカルシウムを取れる乳製品、たんぱく質や脂質を取れる豆類、ビタミン、ミネラル、食物繊維を摂取できる果物類が考えられます。

「1日の楽しみの時間」としての役割も大切に

クッキーを食べる家族

子どもが大好きなチョコレートなどの甘いお菓子やスナック菓子。しかしおやつを「子どもの健全な成長に必要な捕食」として捉えるのであれば、これらのお菓子はおやつとして適切ではありません。実際、チョコレートやケーキには多くの砂糖が含まれており、肥満や虫歯の原因になってしまう可能性があります。また気軽に入手できる市販のお菓子は濃い味のものや添加物が含まれているものが大半のため、子どもの味覚形成や健康のためにはなるべく避けた方が無難です。

とはいえ親目線ではそうだったとしても、多くの子どもにとっておやつの時間は1日の楽しみです。あまり制限しすぎず、ときには子どもが好きなお菓子を与えておやつの時間を楽しく過ごすことも重要です。その際には1週間に1回「この曜日はチョコレートOK!」とするなど、与え過ぎないように配慮しながらルールを決めると良いでしょう。

ギルトフリーなおやつ選びのポイント

ここまで、子どもの成長にとってのおやつの役割を解説してきました。一方で適切な量や種類を選ばないとかえって健康を害してしまう可能性もあります。それは子どもだけでなく大人も同様です。親の食生活が子どもにも大きな影響を及ぼすため、親子ともに楽しめるおやつを選びたいものですよね。

ここではそんな“ギルトフリー”なおやつ選びのポイントをご紹介します。

ギルトフリーなおやつの特徴

ギルトフリーには明確な定義があるわけではありませんが、一般的に以下のような特徴が挙げられます。

  • 低糖質(ロカボ)
  • 高栄養価
  • 低カロリー
  • 添加物・調味料(アミノ酸等)不使用
  • シュガーフリー(白砂糖不使用)

ここで注意したいのが、ギルトフリーの特徴が、必ずしもすべての人、特に子どもの成長に当てはまるわけではないということです。

例えばギルトフリーの1つに「グルテンフリー」が含まれることもあります。グルテンフリーにはダイエットや体質改善などのメリットがあるとされていますが、一方で小麦はさまざまな食品に含まれるため、完璧に除去してしまうと子どもの成長にとって必要な栄養素が不足することも懸念されます。

多くの食品にはメリットとデメリットの両方があります。上で挙げた特徴を意識しつつ、子どもの成長段階やアレルギーなど体質を考えた上で、一人ひとりにあったギルトフリーの形を模索することが大切です。

ギルトフリーなおやつにおすすめの食材

<豆乳、きなこ、おからなどの大豆製品>

おからドーナッツ

大豆にはたんぱく質をはじめ、植物由来の栄養素が豊富に含まれています。さまざまな種類の大豆製品があり、豆乳、きなこ、おからなど、おやつとの親和性がある食材が多いのもポイントです。

特にダイエット中の人や子ども向けのギルトフリーおやつでおすすめしたい大豆由来の食材が「おから」。おからクッキーやおからドーナツは低カロリーで食物繊維たっぷり、腹持ちも良いため小腹を満たす間食にぴったりです。他にも、ドーナツやマフィンなど焼き菓子に使用できる大豆粉は、小麦粉よりも糖質が抑えられるためおすすめです。

<オートミール>

オートミールとオートミールやナッツ、ドライフルーツを使ったクッキー

朝食としても人気のオートミールは、鉄分や食物繊維など栄養面でのメリット満点。そのまま食べるのも良いですが、自宅で手軽に作れるオートミールクッキーもおすすめです。ナッツやドライフルーツなど好きな材料を混ぜれば、子どもにも大人にも嬉しいおやつになります。オートミールのクッキーはザクザクとした歯応えがあり、よく噛んで食べられるのもポイントです。

<ドライフルーツ>

ドライフルーツ
https://pixta.jp/photo/82573224

栄養や甘みが凝縮されたドライフルーツは、シュガーフリーのおやつにプラスすることで罪悪感なく甘みを堪能することができます。近年健康や美容への効果が注目されているデーツは、あんこの甘みづけに活用できるなど、クッキーやヨーグルトだけでなく和菓子にもマッチする汎用性の高さも魅力です。

<ナッツ類>

カシューナッツ、アーモンド、胡桃

ナッツ類には良質な脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれています。そのまま食べられる手軽さ、市販品も多く販売されている入手しやすさもメリットです。

ただし子どもに与える際にはいくつか注意が必要です。市販のミックスナッツには塩分や糖分、添加物が含まれているものも少なくありません。またナッツ類にアレルギー反応を引き起こす子どもも多いため、初めて食べさせる際には必ず少量から試すようにしましょう。小さな子どもの場合、大きさや硬さによっては窒息の危険性もあるため、親の目のあるところで食べさせる必要があります。

まとめ

子どもの成長にも心の健康にも大切な「おやつ」。メリットもデメリットも踏まえた上で、ギルトフリーなおやつを取り入れながら上手に付き合っていきましょう。

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